暑い日が続きますね、こんな時には少し肌寒くなる怖い話を。
当時の事を思い出しながら、書きます。
小学校6年生頃に流行っていた肝試し。
田舎の学校なので、昔この建物のあった場所には
「処刑場が在った」
「墓場だった」 等の噂が先輩から後輩へ
引き継ぐ怪談話しとして自分の兄もそして自分もそんな話を
この時期になると敵ず聞いていた。
「学校に幽霊が出るなら皆で肝試ししよう!」
友達数名とこんな話になり、学校の敷地内に入るのは流石にまずいので
グランドへ深夜集合することに。
たしか、親には友達の家へ泊ると言って家を出た。
学校のグランドに着くと、友達も到着しており
「あまり大きな声を出すと近所の人にバレるよ」とひそひそ声で会話をしていた。
突然「バタバタ!バタバタ!」と鳥の大きな羽音が聞こえ
ビビりまくる自分達。
鳥小屋があったので人の気配に気づいた鳥が羽ばたいただけで、この有様。
誰もがこの場から立ち去りたくなり、九頭竜川を超えて公園がある場所まで
行く事になり、学校で肝試しをする目的が「公園へ向かう」口実を元に
みんなこの場を去れることが心の中では大賛成だったに違いない。
九頭竜川を自転車で渡りながら、一定間隔で灯っているライトが
柔らかい光で真っ暗闇を走ってきた恐怖心を和らいでくれた。
その時に後ろを走っていた友人が・・・・
「川の中に髪の長い女の人が流れてる・・・・・・・・・」
自転車を降りて皆で川の欄干から一斉に覗き込むが
最初に見つけた一番近くにいた友人も「あ~~~~~っ!」
と声を荒げ髪の長い人が浮かんで流れていくのを見たらしいが
自分が覗き込んだ先には何も見えず
流れの速い川だけが見えた。
この数日前は大雨が降り、川は茶色く濁り流れが速かった。
小学生の自分達ではどうすることもできず、公衆電話まで行き
担任の先生に連絡した。
もちろん先生には「あなたたちこんな時間まで何してるの!!」
と怒鳴られたが直ぐに川の側まで来てくれて、髪の長い女の人を見た
2人が嘘をついていない事を確認し警察へ連絡。
すぐに2人の警察官が来て、詳しい話を先生と一緒に事情聴取。
時間が時間なので今すぐに捜索を開始することは難しいが、
「子供が外に居る時間ではない」のですぐに帰りなさいと
先生が車で先導し一人一人の家へ届けられた。
親にも深夜に出歩いていた事を怒られ、なかなか寝付けなかったが
なんとか眠りについた。
その後、数日間捜索が行われたそうですが、何も見つからずに
マネキンか何かと勘違いしたのでは?と
理由を付けて捜索終了した、と後日聞いたが
発見した友人二人はしばらく元気がなかったのが印象的な
小学生の夏の思い出として鮮明に覚えてます。