真鯛は日本のあちらこちらで、
日本を代表する魚と呼ばれていますが
実に深く面白い魚です。
何が深くて面白いのか?
今回ご紹介するのは真鯛の骨の部分に
『鳴門骨』
と呼ばれる希少な確率でしか見れない骨を持つ鯛!
鳴門骨は限られたタイにしかない
『鳴門骨』はタイの骨の一部に見られる
骨格の一部をそう呼びますが
まずは形を見てみましょう!
[鳴門骨]
[鳴門骨断面]
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骨の一部がコブになり奇形の様な盛り上がりを見せる。
なぜ骨にこの様なコブが出来るのか?
それは、世界一と称される渦潮鳴門海峡の
周辺を泳ぐため、筋肉が発達し体高が高く身がしまっていると言われますが
「鯛が阿波の鳴戸の急灘を乗りきると骨が疲れるのでコブが出来る」
と地元では「鳴門コブ」や「力こぶ」とも呼ばれているそうで
よく泳ぐ魚=身が締まっているので美味しい鯛の証にもなります。
鯛を3枚におろす時にきれいに包丁が入らない時は鳴門骨がある証拠で
表面上から見分ける事は難しい。
生物学的には脊椎骨の血管棘が肥厚したものであり、
鳴門海峡以外の鯛からも多く見つかっていますが、
大型の天然マダイにしか鳴門骨は見つからないので、
海流が早い地域をよく泳ぎ生き抜いてきた証拠とされ
「養殖物や湾内で捕れる鯛にはほぼ見られない」とよく言われますが、
実際は養殖された鯛でも鳴門骨を持つ者はいるそうで
ハッキリとは解明されていないのが実情です。
鳴門骨は
1850年ころ奥倉辰行によって作製された「水族四帖」にも
しっかりと描かれており、この時代から既に知られていたことになります。
(※水族四帆 現代の生物図鑑の様な物)
今でも国立国会図書館デジタルコレクションにて見る事が可能です。
鳴門骨をご紹介しましたが、実は鯛の骨にはまだまだ面白い云われがあり
次回ご紹介しましょう!