11月6日に解禁となった
福井県『越前ガニ』
地域の農林水産物のブランドを守る
国の「地理的表示(GI)保護制度」に登録されてから
初の水揚げとなりましたが、
初日の水揚げ量は
※県水産課発表
越前漁港
ズワイ:昨年比4割増、約4200匹
セイコ:昨年比1割増、約11万900匹
三国港
ズワイ:昨年比6割減、約1250匹
セイコ:去年比7割減、約7800匹
初日の水揚げ量なのでまだまだこれからが本番ですが
解禁日に合わせてこんなニュースが・・・・。
3年後にはカニの数が半減する!
冬の味覚の代表格で、漁が6日に解禁された
ズワイガニの生息数が日本海側で来年以降減少し、
3年後には現在の約半分に落ち込むとの予測を、
日本海区水産研究所(新潟市)が同日までにまとめた。
原因は不明だが、生後3年以内に死ぬ個体数が増えた可能性があるという。
同研究所は水産庁の委託を受け、
今年5~6月、能登半島沖から島根県・隠岐諸島西の山陰沖にかけ
137カ所で推定生息量を調査した。
国の基準では、雄は甲羅の幅が9センチ以上、
雌は産卵可能な成熟状態であることが漁獲できる条件。
調査の結果、こうした条件を満たすカニの量は雄雌ともに例年並みだったが、
未成熟の稚ガニは過去20年で最低レベルだった。
調査海域におけるズワイガニの推定生息量は約2万2000トンで、
今年まで増加傾向が続いていた。
しかし稚ガニの推定量を基に分析した結果、
2019年に約1万9000トン、20年に約1万5000トン、
21年には約1万2000トンにまで減少するとみられる。
日本で水揚げされる水産資源はどの魚介類も、
ここ数年は好不漁の幅がとても大きく
漁始まって以来の不漁と報じられれば次の年には
豊漁と報じられたり、振れ幅も過去最大となっている。
そして日本で不漁となっている魚介類は違う海域では
豊漁となって居たり全世界での水産資源として減少傾向にはあっても
絶滅へ向かっているわけでは無い。
3年後には半減すると調査結果が出た「ズワイガニ」も
実は違う海域に多く生息していることが分かっている。
スカンジナビア半島の北、ノルウェーとロシア北部に拡がる
「バレンツ海」で20年ほど前に発見されたが
カニを食べる習慣がない国では漁としても生計が立たない為
誰も見向きもしなかった。
そこへ目を付けたのはやはり日本人。
日本市場へ向けて現在はズワイガニ漁が行われているそうで
尚且つ、メスのセイコガニは網に入っても
海に還すことで水産資源の増加に繋がっているそうです。
日本はメスのセイコガニも食べられているし
当然、セイコガニの市場規模も大きい。
オスのズワイガニよりも、
メスのセイコガニのみそが好物という人も凄く多い。
福井県では水産資源確保の為、漁期が設けられ
【ズワイガニ】11月6日〜翌年3月20日
【セイコガニ】11月6日〜12月31日
【水ガニ】2月19日〜3月20日 (※2017年に漁期が30日間に短縮されました)
とセイコガニに関しては年内いっぱいの漁期となっています。
これでも3年後には半減してしまうとなると
もしかすると、数年間全面禁漁に視野に入れなければならない事態に。
ただでさえ、冬期間の大きな観光資源の「越前ガニ」に
頼るしかない福井県の現状では
全面禁漁など有り得ない事態ではあるが・・・・。
限りある資源を考えるのか?
カニに対しての依存が高い地域に対して
どう補償するかなど難しい問題に発展していきそうです。