日本各地の自治体で
数年前から資金が投入される養殖産業。
続々と新商品として養殖された魚が登場している。
話題性に味が付いてこなければ
直ぐに見向きもされなくなる今の時代に
今回ご紹介するチョコレート配合エサで育てられた
「ブリ」はどうなっていくのでしょうか?
愛媛県が開発された「チョコブリ」
愛媛県が開発を進めてきた
養殖ブリにチョコレートを配合した餌で
育てられた「チョコブリ」が話題となっています。
養殖のブリのえさにチョコレートを混ぜることで鮮度を長く保つことができるとして、
愛媛県が開発を進めてきた「チョコブリ」が14日、宇和島市で試験的に水揚げされました。
「チョコブリ」は、愛媛県が去年10月から開発を進め、
養殖のブリに水揚げまでの20日間、
抗酸化作用のあるポリフェノールを多く含んだチョコレートを混ぜたえさを与えます。
14日は、宇和島市にある愛媛県の水産研究センターで、
重さ3キロ余りに成長したチョコブリ1匹が試験的に水揚げされ、
職員たちがさっそく切り身にしました。
ブリは通常、水揚げして2日ほどで変色が始まりますが、
「チョコブリ」はポリフェノールの効果で身の変色や劣化が抑えられ、
水揚げから5日目まで鮮度を保った状態で出荷できるということです。
鮮度が長く維持されることで北米など海外へ向けた出荷の拡大が期待できるとして、
県は、生産技術の特許を出願していて、今後、漁業者への普及を目指すことにしています。
愛媛県の水産研究センターの渡邉昭生研究企画室長は
「ポリフェノールの効果をブリの養殖に生かすことが実証できたと思う。
本格的に出荷できれば、国内外に広く提供していきたい」と話していました。
ネーミングに驚かれた方も多いと思いますが
チョコレート味やチョコレートの匂いが付けられた
ブリではありませんので。
養殖ブリのエサに「チョコレート」が配合されている事から
『チョコブリ』と命名されているだけです。
話題性は抜群ですし、2日間で変色が始まる身が
約5日間ほど鮮度を保つことが可能になったそうですが、
魚を敢えて寝かすことで旨味が増した
「熟成魚」がある一方でやはり鮮度は重要で、
餌となるチョコレートの原材料高は
気になる所ですが
成功し販売ルートに乗ると海外でも新鮮なブリが食べれる日が
来るかもしれませんね!
ブリは日本近海にしか生息しない魚なので
海外の日本食店を展開している方達から需要はきっと多いでしょう。
フルーツを配合させた餌で育て、
魚の生臭さを抑える事が可能な
フルーツ魚は、
肝心の養殖魚がフルーツの香りがした餌を
食べない事から養殖が軌道に乗ってはいない情報も
聞いたことがありますが
豊・不漁の落差が激しい現在、養殖技術の向上は
年々衰退していく漁業を救うことが出来るのだろうか?
10年後、どれだけの自治体が養殖魚を続けていくのか?
見守り続けたいと思います。